■評価は進むべき方向を教えてくれる
医療法人横浜博萌会 西横浜国際総合病院
西横サービスセンター(横浜市戸塚区)
総合病院所属の居宅介護支援事業所として、医療依存度の高い、重介護度(介護度3~5)の利用者に対応(特定事業所加算Ⅰを取得)。
西横サービスセンター
センター長 小松 淳子 様
課長代理 石崎 由紀 様
主任 山口 誉之 様
(右から順に)
■組織体制のチェックと利用者の客観的な声の把握が大切
「評価」開始の主な理由は、コンプライアンスやマニュアル・書類整備など、どういう組織体制をつくっていくべきかの指針になるということと、客観的に利用者の声が聞ける(利用者評価)と考えたこと。
利用者評価については、自分たちでもできなくはないが、事務作業等も多い中、実際やるとなると大変。そもそも自前でやると我田引水になりやすいので、振興会の利用者評価を導入することにした。
■評価結果は全員で共有、対策を徹底検討
月3~4回、ケアマネ全員参加で、事例やマニュアルの検討、外部研修の内容報告(情報共有)等を行っており、評価結果もこの場で情報共有し、全員で対策を検討している。
また、月1回3~4時間かけてグループ・スーパービジョンというケアマネの事例検討会を徹底的に行い、「どうしたら利用者の意思を尊重して寄り添えるか?」という視点で、各人が考え、気づきを促すようにしている。
研修については、このほか
など、相当中身の濃い取り組みを行っていると自負している。
利用者や家族が選択できるように、ケアマネは引き出しを多く持っていないと、様々な利用者や家族に向き合うことはできないと思っている。
その意味で、事例検討会での気づきや院内外の研修等で学んだこと、評価結果を皆で共有することは重要なことだと考えている。
利用者評価の中にある「よいところ」や「改善して欲しいところ」の自由回答も各ケアマネに読んでもらっている。よいコメントは当然各ケアマネの励みになり、頑張りの素にもなっているし、「悪いところ」はなぜそうなったのかを皆で議論する材料となっている。
■評価は、業務を見直し、考える材料を提供する
たとえば、利用者に対する費用負担やケアプラン、そしてサービス提供事業所についての説明などについて、他事業所と比較して評価を得られなかった場合など、
「はたして(自分は)丁寧に説明しただろうか、わかりやすく確認しながら説明しただろうか?」と冷静に問い直すきっかけとなり、あらためてどのように説明すべきかを考えることができる。
長年評価を続けていても、「よい」という評価はなかなか上がらない。しかし、だからこそ、「どうやったら評価されるのだろうか、信頼されるのだろうか?」ということを考え続けることができると思っている。
評価は、悪い結果も気づきになるので、謙虚にそれを受け止めるが大切だと思う。評価をやっていないと、独りよがりな考えに陥りやすい。
また、ケアマネ同士の横のつながり、情報交換は意外と少ないので、他の事業所はどうやっているのか、客観的に知る材料になる。
■評価は<自分たちに求められているものは何か>を教えてくれる
評価のよいところは、「自分の弱み、強みがはっきりするので、進むべき方向がわかる」ことだと思う。
そもそも、「ゴール」や「ハードル」は自分たちで設定してはいけないんだということを知らされる。自分たちに求められているものが何かを知ることができる。それが評価をやっているメリットだと認識している。
評価で、業務を見直し、ゴールを見据える。
評価で、業務を見直し、ゴールを見据える。